2025年9月からは株式会社fusicの社外取締役を務めている。

その他にもアドバイザリー、顧問依頼は多くあり、月1回お話するという関与の仕方は数多く経験してきた。私から積極的に提案してきた、というよりほぼ全てが相談・依頼があり、それが起点になっている。

以下は一部であるが公開されている事例である。

fusic 社外取締役

カソク顧問

defimans顧問

ご相談頂く度に「月1回で何が出来るだろう」と悩んできた。現在もそうであるが、基本的に私はビジネスを前に動かす側の立場であるので外部の立場から「こうした方がいいですよ」という関与ではない。

上場会社の常勤取締役であった時代から、社外取締役というものの明確な役割を掴み取れないでいた。

自分がその立場になるならば常勤の方々からそうは思われてはいられない!明確な貢献をしたい!と常に考えている。ここでは「限定的な時間しか使わない人が如何に価値を発揮出来るのか」を考え、自分の行動指針として行きたい。

*もし、ありがたいことに私(中村陽二)にそのような相談を検討されている場合、本稿をお読み頂き私の関わり方というものを想像頂けますと幸いです

社外取締役・顧問・アドバイザーに出来ること

過去経験から、「これは有用であった」と思うことは主に以下である。

  1. 情報の提供
  2. ネットワークの提供(紹介)
  3. 議論整理及び意思決定の後押し
  4. 新たな視点の提供
  5. 長期一貫性を保ってもらう

分かりやすい順から並べている。それぞれ以下に説明していく。

情報の提供

これは分かりやすいだろう。仕事柄、とにかく多くの情報に触れる。情報というのはマクロデータというわけではなく、要は

「誰に、何が、いくらで、何故売れているのか。現場でどう有用である/ないのか。今後どうなるのか」

という情報である。

これはデスクトップリサーチの公開情報で到達はほぼ出来ない。言わずもがな公開情報というのは要は宣伝だ。実態よりも8-9割で語られるのがデスクトップリサーチというものである。

実際の情報は人づてで聞くしかないというものだが、これはコストがかかる。時間もかかる。

慣れていない人がインタビュー・ヒアリングをしようとしてもとにかくコストばかりかかる。

例えば慣れていないとヒアリングを5名に実施するだけでも手配から2週間もかかるなんてこともある。

それであれば1人情報を集積しており、その会社の情報もよく知っている人が生き字引的に情報を提供し議論を組み立てた方がよほどコストも安く結論に到達しやすい、というものである。

当然ながらこれは私の専門分野だけでしか活きないのだが、これに関しては分かりやすい価値だと思う。

とある、費用の使い方には厳しい目線を持った部門長の方からフィードバックを頂いたことがあった。

「アドバイザリーというのは正直かなり疑っていたが、あなたの場合、事業の相談をしたらすぐに事例を引用して方針を導出するね。これは金を取れると思ったよ」(払っているのはその部門長自身なのだが)という意見を頂いた。

やはり分かりやすい価値ということだろう。

デスクトップリサーチやインタビューに情報取得を頼っている、実態の情報は自分らが事業を行っている領域でしか分からないということであればここはお役に立てる。

私自身もこういったアドバイザーのことは「水先案内人」と呼び、積極的に起用している。むしろ門外漢の領域に案内人もつけずに歩き回ろうなんて思わない。

ネットワークの提供(紹介)

これも分かりやすい。顧客やパートナーを紹介するということである。

勿論「とりあえずつなぎます」では脳がないので「こういう風に組めばお互いよいでしょう、皆さんどうですか」とパートナーシップのプランを作ってから紹介し、うまく着地するようにファシリテートをする。

私は俗に言う紹介屋ではないので「月N件アポを組みますよ」とかはやらないのだが、実際の所はこれだけで十分な「費用対効果」を出せることが多い。

日本国内のみならず、私が有する欧州・北米のパートナーらとつなぐことも多い。クライアント同士をつなぐことも珍しくない。

注意をしているのは「双方にとって良い話しを持っていく」ことである。良い話しでないならば、もう私からの話しは聞いてくれなくなってしまうだろう。「中村が持ってくる話しはそれなりに効く価値がある」という状態を保ち続け、拡大していくことは勿論必要だ。

この背景から紹介屋はやらないが、良いパートナーシップのコーディネートは積極的に進めている。

議論整理及び意思決定の後押し

意思決定者を集め、情報を集積し60-120分の会議・ワークショップを使って難しい議論に答えを出し合意形成を図っていくというのはそれなりに得意だ。

最近では「コンサルティング」というスタイルよりも「ワークショップ」という意思決定スタイルの方がうまく機能すると感じることも多い。

むしろ伝統的な意味での「コンサルティング」というのはあまりやっていない。

スコープを定めて、論点を定めて、情報を集め、パワポにして、定期的に方針提案をし、フィードバックを受け…最終的に最終報告にまとめあげプレゼン、というのが伝統的なコンサルティングというヤツだ。

どうしても意思決定者自身が意思を練り上げているというより、コンサルが提案し、それを聞いて意見を言う、というリズムになりがちである。実行者自身らの意思・思考が練上がっている感じがしない。

ワークショップでは私はファシリテーターと情報提供屋に徹する、という立場になる。方針を作る・意思決定をするのは当事者らである。

意思決定というのはそれなりにタフであるため、ファシリテーターが適切なタイミングで適切な問いを問いかけた方が前に進みやすい。

この役割はよく担っている。このワークショップを通じて意思決定を適切なタイミングですることが出来、合意形成も図れるならば費用対効果は見込める、と考えて頂いているのだろう。

ちなみにだが、私はストレートに言うと「壁打ち」という役割は好まない。壁を打つ程度であれば対人(私)ではなく対AIの方が優れている。そうして練上がった考えと情報を揃えて意思決定の場をファシリテートした方が私自身の時間の使い方としては効果的だろう。

新たな視点の提供

組織や個人にはそれぞれの「世界の見方」というものが存在する。組織の中に浸っているとそれが唯一の見方のように感じられてしまう。

しかし、そのようなことは勿論ない。世界の見方は相対的なものである。

外部の立場から見ると「なんでそんな重要ではないことにこだわっているのか」「もう可能性がないことが分かっている事業もまた検討している?」などと感じることも多い。

自分らが注力している内容が注力する価値があるのか、どう知ることが出来るだろう。

これは内部に使っている立場から自分らを相対化して見るのは難しい。

私も例外ではなく、数年毎に立場が変わる度に「あのときはなんであんなことに悩んでいたのだろう」という経験をしている。

適切な距離感を持ちつつも、その会社・個人を理解している人というのは必要ではないか。

ただしこの「新たな視点」だけのためにアドバイザリー依頼というのもやや抽象的な印象を受ける。これはあくまで付随的だろう。

長期一貫性を保ってもらう

私はビジネス成功の秘訣は「目標に対して長期一貫して忠実である」ことだと考えている。

よほどおかしな目標を掲げない限り、教科書的に動いていけば相応に成功出来る。

そうとなれば当たり前の質問をし続け、長期一貫性を保ってもらう守護者として振る舞うことは価値があるだろう。当たり前の質問はシンプルだ。

「あなたが少なくとも2年曲げない目標は何だ」

「そのために必要なことは何だ」

「それに集中して取り組んでいるか(その他の活動をしていないか)」

「取り組んだ結果、何が分かったか、どう軌道修正しているか」

これに毎日クリアに答えられればよい。私も毎回これを問う。

そうすると自然と長期一貫性を保つことが出来る。

やらないこと

何等かの相談をされて、ただの感想を述べる・ランダムに思いついた質問をするだけで価値を出せる超人ではないのでこのスタイルはやらない(やれない、というのが正しいか)。

お問い合わせ

上記をお読み頂き、何等か一緒にやれそうであれば以下までご連絡下さい。

nakamura@yojinakamura.com